掛軸を手頃な価格で作る方法

「展覧会を終え、家でも飾れるような軸にしたい」
「伝統的な掛け軸を手頃な価格で」
「書の美しさを引き立てる表装にしたい」
このように表装を考える時、様々な要望が浮かんでくるものです。
しかしながら、最後に引っかかるのは「なるべく安く表装したい」だと思います。
軸装社で表装した際の金額です。
丸表具の場合
「耳切」「耳折り」とは?
耳切とは、掛け軸の両サイドを切りっぱなしにしたスタイルです。
耳折とは、掛け軸の両サイドの耳を裏側に折り込んで、経年劣化による糸のほつれを防ぐ仕様です。ただし、完全にほつれを防げるわけではありません。
耳切りだからといって、すぐにほつれることはありません。掛軸を巻く際は左右の軸棒を持って巻きますが、手で擦れることによって、徐々に糸がほつれていく可能性があります。展覧会での使用に適しており、展覧会シーズンには多くの注文をいただいています。
耳折りでも完全に解れないというわけではありません。裂地に使用される糸の種類や、模様を織り出すための織り方によっても変わってきます。しかし、実際には耳折りの表装で、耳から糸が解れているのを見かけることは非常に稀です。ただし、経年劣化が進んでいたり、保管状態が極めて悪い場合は例外となります。
耳折りと耳切りにはそれぞれ長所と短所があります。今回は、この二つの中間的な表装方法をご紹介いたします。
耳切布表装 -無地Ver.-
布を使用する「耳切」スタイルは本来もったいないものです。布は紙と違って劣化しにくく、巻いたまま長期保管しても形状を保ちやすいことは明らかです。そのため、素材として布を選択される場合は、長期保管に適した「耳折」をお勧めしたいのが本音です。
しかしながら、数ある作品をすべて耳折り表装にすると、一幅あたり1万円以上かかってしまい、経済的な負担が大きくなります。そこで、「耳切」表装を基本に標準布ではなくさらに下のランクの無地の布を使用し、丸表具で一文字を豪華に仕上げることで、洗練された見栄えとコストパフォーマンスの両立が可能となります。
・耳切表装
・丸表具
・裂地(無地)
・軸棒紙管
・7000円(税込み)
この条件で上記写真のような仕上がりになります。
伝統的な丸表具は、シンプルな無地裂地を基調としながら、一文字によって個性を表現することができます。書の魅力を引き立てる役割を果たすと同時に、一文字の柄や色合いを通じて季節感も巧みに演出できるのです。
一文字の種類はHPに掲載している以外にも豊富にご用意していますが、在庫状況により廃番となる場合があるため、HPでは定番商品のみを掲載しております。








ご注文の前にご相談ください
軸装社HPにてご注文いただけます。納期は作品を軸装社まで郵送いただき、到着後およそ1か月ほどで完成します。調整はできますので遠慮なくお申し付けください。
もし操作に迷われた際はこちらからご連絡ください。メールもしくはお電話にてご案内致します。
※ホームページ掲載を許可いただけるお客様には、筋廻しや軸先のグレードアップ、また10本以上のご依頼で割引などの特典をご用意しております。ご興味のある方は、ぜひホームページのお問合せフォームよりご連絡ください。